ロボット・ハードウェア

M5StickC Plus2で大幅アップグレード! 簡易的な二足歩行ロボットを作る~その10~

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前回まで

前回まではVer.2.1をカラー印刷で作成し、無事完成しました。

とりあえず完成? 簡易的な二足歩行ロボットを作る~その9~  前回まで 前回はVer.2の組立てを行いました。 https://toonrobotics.com/diary2024_2...

さらなるアップグレードを目論む

早速前回Ver.2.1と称した新型ができたのですが、ここでもう少し欲が出てきました。

もうちょっと高性能なバージョンを作りたい

と。

例えば姿勢検知を行って転倒を防いだり、ディスプレイで状態を確認したり、ちょっとした音を鳴らしたり、もうちょっと複雑な計算ができたり…

Ver.2.1にいくつかセンサを足したりということ自体はできますが、配線が複雑になったり、取り付け位置の試行錯誤が必要だったり大変そうです。

そんな事を考えて色々調べていたところ見つけたのがこれ!

M5 StickC Plus2

有名なM5Stackシリーズの中でも比較的小型な部類のものです。ですがIMU(慣性計測装置: Inertia Measurement Unit)、ディスプレイ、ブザー、マイクなどが搭載されています。更に小型のものもありますが、こちらのほうが色々搭載されていてちょうど良さそうです。しかもちょうど最近M5StickC Plusからアップデートされたとのことで、タイミング的にも良さそうです。

また搭載されているのはESP32-PICO-V3-02でRaspberry Pi Picoから比べると計算能力も向上し、RAM, Flashなども全般的に多めなのでいろいろなことができそうです。その分、価格も上がってしまいますが…

と、いうことでM5StickC Plus2を搭載したバージョンアップ版を作成していきます。

流用できるところはそのままで

とはいえVer.2.1まででボディ部分は十分動作できるようになっているので、変更しなくてはいけないのは

利用する回路、センサの変更

内部の回路の収納部分

です。ただし、この際なので塗装も不要なように色が変わる箇所も組み立て式にして塗装不要にしていきます。サーボモータやバッテリーなどはこれまでと同様です。

具体的には「サーボモータ制御基板」と「超音波センサ」を変更します。GPIOピンに限りがあるのでGrove端子も効率良く使う必要があるため超音波センサはGrove対応品にします。

サーボモータ制御基板はこちらを使います。今回はスイッチサイエンスで購入しました。

Adafruit 16-Channel 12-bit PWM/Servo Driver – I2C interface – PCA9685

超音波センサはこちらです。

内部の設計

それではこれらの回路を収納する内部部分、センサーの固定部分を作っていきましょう。

早速ですがこんな感じになりました。

図1:回路の収納部分と超音波センサの固定部分
図2:目玉を組み立て式に変更
図3:頭カバーの後ろも穴を広めに。飾りのアンテナも組み立て式に

これ以外の部分は以前のバージョンをそのまま利用可能です。

印刷だ!組み立てだ!

ではバンバン印刷していきます。

図4:印刷したパーツ

黒目の部分は黒にしたかったんですが黒のフィラメントがなかったのでグレーで印刷しました。これだけあとからちょっとだけ塗装します。

さあ組み立て組み立て。まずは脚です。

図5:脚の組み立て。サーボの取り付け。
図6:脚を組み立てていく途中
図7:左右で作成

次は胴体部分です。

図8:胴体部分の作成。サーボをはめ込む。
図9:ギアを取り付けて、胴体組み立て完了。

次に内部の回路です。

図10:回路の固定・収納部分。

M5StickC Plus2もピッタリ。

図11:回路を作成していく。M5StickC Plus2がピッタリ収まる。

今回新たに組み立て式にした目玉も組み立てて…

図12:軽く接着剤を塗布して固定。組み立て式なので塗装不要に。
図13:その他の装飾パーツも取り付け

超音波距離センサも取り付けて…

図14:超音波センサ距離センサの組み立て

そしてなんとか… 完成。

図15:左が新型、右がVer.2.1

見た目的な差異は少しだけですが、内部は大幅にアップグレードされています。動作も良好です。

動画1:歩行モーションのテスト。超音波センサが一定範囲に対象物を見つけると静止。超音波センサによるノイズが少し入っているのでご注意ください。

次回

次回は内部回路や、その他新機能について紹介していきます。

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